会津美里町情報発信人材育成の取り組みとして、「発信をする人を増やす」ことを目的として開催しているプロジェクト『会津美里町 まちの編集室』。2017年度に続き、今年度も開催しています!

第1回ワークショップでは、地域文化やまちづくりのジャンルにおいてメディアを編集する編集事務所tarakusa株式会社の柿原優紀が登壇。編集部の仕組みをもとに、テーマを決めて発信する時のポイントを具体的に紹介。参加者のみなさんには自分が発信したいテーマについてディスカッションして頂きました。

編集部ってどんなところ?

 

いきなりですが、雑誌の編集部ってどんな風に構成されているのかご存知ですか? 実は、「食」「歴史」「音楽」「カルチャー」「ファッション」……など、それぞれのカテゴリーを担当する編集者がいます。ちなみに、出版社時代の柿原の担当は、「へき地取材」だったとか。

「ある日、『カンボジアに行ってきて』と上司から告げられ、地図を広げると行き先は首都のプノンペンからは遠く離れた名前も聞いたことがない読めないような村。日本の企業の支援で設立された孤児院を取材して、子どもたちが日々どんな生活を送っているのかを企業の皆さんに伝える仕事でした」

現地から発信する時に柿原が意識したのは、「できるだけ温度感を持ったまま届けること」。自分の目で見たストーリーの中からどれを選び、どんな言葉で表現したらその場には居られなかった人にも、この温度が伝わるのか。町の魅力を発信する時にも覚えておきたいポイントです。

自分が研究したいテーマを深く掘る

 

では、「会津美里 まちの編集室」では具体的にどんなことを発信していくのでしょう?

これまでのワークショップでも、柿原は発信する時のポイントとして「有形物の魅力だけではなく、無形の文化にも目を向けて見る」、「そのまちの文化を面白がること」を紹介してきました。

そこからさらに発信上手になるために柿原が提案したのが、「自分の研究テーマを決めて発信する」こと。例えば、過去に制作した岐阜県飛騨市の文化を紹介するブック『つくる?』では、結婚式の文化に興味がある柿原が地元のおじいさんに教えてもらった結婚式の話が紹介されています。

そこには、飛騨は農家が多かったので結婚式はみんなが少しゆっくりと暮らせる農閑期の冬に行われていたことや、宴会には家長である男性しか出られず、残ったご馳走は妻と子どものために藁で編んだ袋を肩に引っ掛けて持ち帰っていたことなど、その土地ならではの独特な文化が描かれています。

「自分が気になるテーマでまちを深く掘ってみると、また違ったまちの表情が見えてくるはず」と柿原は言います。

あなたは会津美里町の何担当?

 

レクチャーの後、参加者はチームごとに分かれて発信したい担当をディスカッション。自分がすでに持っている知識や、これから知りたいと思うことをチーム内で話します。

「会津美里町ってこんな面白いところがあるけどあまり発信されてないよね」
「もしかすると●●担当がいいんじゃない?」
「それって、こんなふうに発信したら面白そう!」

例えば、以前映画の製作会社で働いていたという牧師さんは「映画・宗教担当」、高田の細い路地や本郷の水路に詳しい男性は「路(みち)担当」、祭りが大好きな行政職員は「祭り担当」、地域おこし協力隊で図書館の司書を担当する女性は「ブックディレクター」、観光協会で働く女性は現場からの声を届ける「現場情報局」に任命されました。

「まちの良いところを一番知っているのはまちの人。情報が温かいうちに発信できるのも、まちの人ならではの強みです」と柿原。

今後は一人ひとりが「会津美里町 まちの編集室●●担当」として、ハッシュタグ「#会津美里の日々」を付けてInstagramで発信する予定。「会津美里にあるこの魅力を伝えたい」「こんなことをシェアしたい」という方は、ぜひまちの編集室を、ご一緒に。

文:原山幸恵(tarakusa)